若かりし頃に登った富士山。
頂上から見た空、それは空では無かった。
数多の星々の中に僕はいた。吸い込まれるような一面の星空の中にいて、重力は無くなっていた。
星々と共に僕らはいたのだ。
「僕らの地面は向こう側なんだ」と
それを思い出した瞬間だった。
***
この星と共に行こうと決めてここに来た。
僕たちがここでこうして生きる事で、この星が少しでも・ほんの少しでも今よりもよくなっていったなら、きっと僕らがここにこうしていることも、きっと。許されるのだろう。
僕はこの星が大好きだ。
君が大好きだ。
だからこうしてここに来た。だからこうしてここにいる。
そばにいてもいいかい。
農園主