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早起き

今日は早朝より各田んぼの水を入れて回る。

大きな田んぼに水が入るまで約4時間。昼からは子供たちを散髪に連れていかねばならないので、午前中で家に帰るのだが、水が入るのを待っている4時間を利用して、種取り用のタガメの餌を県内に釣りに行くことに。

タガメは幼生の時期にとても死にやすい。育成を成功させるには、農薬はもちろん餌は地元の土地の菌が重要。遠くの土地から買ってきたり外から持ってきた餌を幼生に与えると死にやすいので要注意である。

産まれたばかりの頃に一番いい餌は、その土地のヤマトヌマエビ等がいい。

二、三齢になると汚染されていないオタマジャクシや小魚がいい。終齢に近づけば、ドジョウが栄養価が高くて良い。

小魚はドジョウ以外だとうちではタイリクバラタナゴがメイン。

タモロコや大型のモツゴとかだとタガメの幼生が食べられてしまう可能性もあるので、タイリクさんだと間違いない。

タイリクさんは、6月末頃から大量に採集可能で農薬の影響だけしっかり意識して採集地を選定すればあとはとても楽。

ということで、今日はタイリクさんもモツゴも採集できるイチモンジタナゴの聖地でのタナゴ釣り。

早朝からということもあり、聖地はとてもいい感じ。

タイリクさんの数釣りを本日のメインとしつつも、イチモンジタナゴが何故か釣れまくる。。。困った。。

とりあえず、イチモンジは持ち帰らないので、沢山釣れても困るんだけどな。。

タナゴは時合いがあまり存在しないけど、実はモンジだけは時合いが存在する。

そう。早朝が爆釣タイムなのである。

イチモンジタナゴに会いたい人は、この時合いを意識すると出会える確率があがるので意識してみてはどうだろう。

今日はとっても綺麗な巨大オスが釣れてしまったので、その場で記念撮影。

それにしてもため息が出るほど美しい・・まさに極美・・

この季節だけの日本在来種の花の姿である。

タイリクさんもまとまった数がとれたので田んぼの水を止めて、家に帰ることに、

家に帰ったら鶏の雛達がついてくるので、シロアリを食べさせてあげようと朽木をひっくり返す。

シロアリは生態を知らない一般の人はとても恐れていると思うが、自然界に普通にどこにでもいる貴重な大切な分解者である。生態と付き合い方さえ知っていればこわくない。

シロアリ達は木材の繊維であるセルロースやリグニンを消化できる。

正確に言うと、目に見えない単位の生物である「木材腐朽菌」が含まれた木材ごと繊維を食べ、体内で腐朽菌と共に生活をする共生種なのである。

腐朽菌はありとあらゆるところに存在する目に見えない小さな存在。腐朽菌が目に見える形に変身したのが「キノコ」。樹木は日常的にこのキノコのもとの腐朽菌に外から攻められ続けていて、表面の樹皮で(樹皮が薄い種は流れる樹液等で)腐朽菌が体内に侵入するのを防いでいる。だから樹木を剪定する際には枝をフラッシュカットしてはいけない。フラッシュカットは樹木の抵抗力、再生能力を著しく削いでしまう。これは里山管理の基本中の基本なので、次世代の百姓はせめてこの辺りは必須でおさえていこう。まあこの辺の話をするときりがないので話を元に戻すとしよう。

腐朽菌がセルロースやリグニンを糖に変換する力があるので、シロアリはそれごと食べているのだ。

木材腐朽菌は主に褐色腐朽菌と白色腐朽菌。これらの腐朽菌が目に見える形に姿を変えているのがいわゆるキノコと呼ばれる存在達だ。

そう。キノコは木材を食べている(正確には木材を構成している繊維であるセルロースやリグニンを食べている)キノコが目に見えない形態の菌の時に、菌と繊維ごと食べているのが、シロアリというわけだ。

逆に言うと、腐朽菌に侵されていない木材はシロアリの食害には合わないという仕組みだ。

だから、家などの建築の木材は腐朽しないように乾燥と風通しが大事になり、必ず基礎の上に置かないと腐朽菌に侵され、シロアリに食わてしまうことになる。

建築被害の食害を避けるにはそこだけ注意していれば、シロアリは何もこわくない存在なのだ。

そして話を更に元に戻していこう。

鶏達はこの腐朽菌入りの虫達が超超大好物だ。

多分これらの虫達は美味しいし、甘いのだと思う。

もう大パニックになるくらい集まってきて食べられるものは根こそぎ食べ尽くす。

そうやって、鶏達は様々な優良菌を体内に腸内に入れることによって、繊維消化能力が上がり免疫力も向上し、言うことなしなのではないだろうか。

平飼いし、土中の様々な存在達を産まれてすぐ、なるべく早めに鶏の体内に入れてあげることが、強い子を育てるコツなのでないかと私の勘はそう言っている。

全ては巡り、そして廻っているんだね。

農園主