Site Overlay

機は熟した

最高の雨が続いています。

今日は奥さんと二人で子供の授業参観の前に、3葉まで育ってきた苗をエイヤーで雨の中田んぼへ移動しました。

「軽トラにぐちゃぐちゃに上から苗を乗せてこんなんしていいの?!大丈夫なの??」って一般の方なら思うでしょう。でもご安心を。

稲は土の中の成長点が死滅しない限り葉っぱがちぎれても再生します。

それから、3葉以降にこのようにストレスをかけることによって、とあるホルモンが分泌され、外側のセルロースをより強固にバッキバキに武装していきます。

3葉以降、特に当農園では葉っぱ一枚が新しく展開するにつき、上から約100kgほどの重さをかけ苗を踏みつける『苗ふみ』というものを行います。

一般の方が想像する遥か上をゆく強靭さとワイルドさを持つ植物たち。。

特に日本古来から日本人の生活と共にあった、稲や大豆や麻という植物たちは、どうも特別な力を秘めているようです。

さて、話をもとに戻して、苗づくりにコツがいる、というお話。

このポット苗(野菜のセルトレイのようにひとつひとつ苗が個別の部屋に入っているタイプのもの)このタイプは田植え後の活着は素晴らしいのですが、育苗に少々コツがいります。

一見苗にとって生育環境が良さそうに思えるのですが、通常の箱播きと違って、苗一本あたりの土の量が少ないのです。

ということは、発芽から初期生育にかけての水管理が非常に難しいということ。

詳しくは当農園に学びに来て頂ければという感じなのですが、要するに皆さん、このポット苗に手を出された方は最初は塩梅がわからず、水分が多すぎて発芽不良、もしくは水分が少なすぎて苗が枯れてしまうということになります。

ちなみに稲は発芽から生育初期(1.5葉から3葉期までの稚苗時期)は好気性の環境が適しています。

3葉以降は、引き続き好気性環境で畑苗にしてもよし、水に浸けて水苗代で水稲(根が水中でも呼吸できる体質)へ移行させてもよし、稲という生物は柔軟性があるハイブリッドなスーパー植物なんです。

好気性環境での育苗は褐条病が出やすくなります。逆に水苗代の嫌気性環境では病巣があればバカ苗病が発現します。これにはそれぞれ鉄壁の対処法がありますので詳しく学びたい方は育農コースへどうぞ。あとは昨今皆さん困られているジャンボタニシへの対処法も苗代での育苗時期でも、田んぼでの生育時期でも鉄壁の対処法がありますので本気で学ばれたい方は育農コースへ。

ただ、苗を地面に根付いた根ごと剥がし、別の場所へ移動するにはリスクが伴います。

要するに好天だとまずいのです。

今日みたいな霧雨降るような日がベストオブベスト。

もう僕らなんて植物の水分の吸い上げや滞留と蒸散が可視化されて見えてしまうようになったので、今日なんて何の心配もいらない絶対的安心日なのです。

ということで、早々に終わらせて授業参観へレッツゴー

***

さて、一年中働きまくっている、うちの軽トラ、最後のスバル製造のサンバートラックTT2(NA 4WD)

実は、うちの子はスバル製造の最終型の絶版車で、新車ではもう手に入らない貴重な子・・

でも、7年ほど前に福井県の農家さんから譲ってもらってから、この子のタフさにかまけて、

これまで車検は通すだけ、メンテも掃除も、何もケアというケアをしてきませんでした。

洗車もろくにした記憶がないくらい、酷い扱いをしてきたと思います。。。

元々雪の降る地域でハードに使われていたこともあって、少し錆がここのところ気にはなっていたところでした。

ところがこの3年ほど、左の前のサス周りから積載時にきしみ音がするようになり、ボディー周りの錆も顕著になってきて、そんな時期に、たまたま見たうちのスバルサンバーの軽トラを専門で扱う自動車屋さんのYouTubeを観て、驚愕したのでした。。うちの子ヤバイかも・・と。。。

そして、意を決して自分で全てを見てみることにしたのです。

結果は驚愕でした・・・・・・

あと、数年発見が遅れていれば、完全に手遅れになっていたと思う。。。。。

たまらず、自分でフレームとボディーの全ての錆対策を(ボディーはほぼセルフ全塗装)それから劣化した消耗品の交換、整備、必要なところは改造を施して、車両を完全にリフレッシュさせることを決めたのでした。

ここでこの3月4月、即断即決で決行したセルフ猛スピード整備の一部をどうぞ↓

まずはオイル漏れのあったタペットカバーのパッキン交換、、硬化してボロボロでした、、ついでにここはバルブクリアランスの調整も…やはり少し広がり気味の箇所が散見されました。そのあと割れと排気漏れの疑いのあった鋳物製の純正エキマニをエアーズさんの等長エキマニに交換リフレッシュ。
プラグもイリジウムへ、プラグコードもシリコンプラグコードへとこの後交換しました。
壊れた純正エキマニ。長年タフな現場で頑張って働いてくれました。ありがとう・・
あ、O2センサーも当然の如く交換しました。マフラー側はまだできてません。。とほほ、、
これがサンバー専用設計の等長エキマニです。
※タペットカバーのパッキン硬化の影響でフレームにオイルが滲んでますね、サンバーあるあるらしいので10万キロ越えたら必ずやるべきでしょう。
エキマニは石川さんという神奈川の元レーシングドライバーの方が手作りで作ってくれた逸品!絶品!!
もう素晴らしいを通り越して感動モノです。。
RRのサンバー独自の作りであるリアエンジンフードを遮熱板にうまく流用した作りに、農業では当たり前の悪路での使用を考えた地面とのクリアランスも犠牲にしない配管と、等長の排気パイプを集積した箇所をチャンバー型?にしているような機構もあったりして、下から上まで全域でトルクアップ!特に真ん中から上が凄い・・凄すぎる・・・・ブレーキやタイヤもバージョンアップしないとこれではマズいと思わせる品です・・・しかも排気音が静かに上品に。。もはや魔法!?

さて、いよいよ足回りです。

きしみ音が消えなかった左前足。。ロアアームか、はたまたショックアブソーバー付近か、、それとも根の深いフレーム関係か、、怖すぎる現状把握・・・

問題箇所がわからないので、とりあえず、

まずは、お決まりの車あるあるの剛性不足箇所から手を入れます。

サブフレームとボディー間の隙間を埋めるリジカラを施工。昔々東京に住んでいた頃、BMWを何台か乗っていた時期に出会ったリジカラというアルミ製のカラーで、安価で驚きの効果が見込める剛性アップ商品なんです。知っている人は知っているやつです↓

やる気さえあれば誰でも簡単に施行できます。
皆さんもやってみては?かなりコスパの良い凄い商品です。リジカラ

次はサスまわり。

リアのスプリングを積載用にバリアブルレート設計の荷重積載車用の強化スプリングに。

そしてサス周りを外してリフレッシュするタイミングで、徹底的に追い討ちでフレームへの錆対策を施します。ここらへんは自分で作業をする際のメリットですね。気の済むまでキレイにできます。

ショックアブソーバーもリフレッシュ!!オーバーホールしてオイルから何から全部徹底的に交換メンテも考えましたが、春の田んぼ仕事まで時間がない!!

ということで年数も経っているしイヤなきしみ音も消えないので、新品に入れ替えることに。

でも純正でも消耗品まわりから揃えていくと、結構値段いっちゃいます。。。

そこで今回は純正とそこまで変わらないのであればと、10年20年分の投資(農業をしたいと言っている長男への引き継ぎも視野に入れ)B社のショックアブソーバーをカスタムオーダーすることに笑

B社といえばあのB社です笑 知っている人は知っていると思いますが、軽トラにB社のショックは笑ですが、RRのサンバーですから、同じRRのPシェと一緒の扱いで全然いいと私は思いますよ。ほんと。(B社のショックは純正に比べると高くななりますが付加価値を考えると値段はかなり安いと私は思います)

ということで、この度は、所沢のジェイクロスさんにお世話になり、B社のサンバー用ショックアブソーバーをカスタム製造して頂きました!

そしてGW前に滑り込みで納品!!

早速サスペンションをフレームからを取り外しフロントのショックを解体していきます↓

これは・・・・
みるも無惨なバンプラバー。。。。
アッパーマウントに積載時に底付きしていたような跡もあります。。
こりゃあかんわな。。この後バンプラバー触るとボロボロと崩れ去りました。。
スプリングもへたっててあかんですし、周辺消耗部品もボロボロ・・・
付け根のフレームの錆も。。。
とにかくコレはあかんやつでした。はい。
手遅れ一歩手前。今気づいてよかったよほんと。。

はい。こちらがオーダーして作ってもらったドイツ車アレンジのサンバー特注B社ショックアブソーバー(フロント)を組み終わった絵です。
純正スプリングも念の為新調し、周辺消耗部品含め全てリフレッシュしました。
スプリングの圧縮は専用機械など勿論持ち合わせていないので、別の乗用車をジャッキアップして間にスプリングを挟み、おろして荷重でバネを縮め、農家らしく縛りやすく解きやすい我らが「マイカ線」で固定してショックに組み付けました。マイカ線あいかわらず最高すぎ。

こちらはリアのショックアブソーバー、施行中忙しくて写真が撮れなかったので、今日の苗運び時に撮った汚れてしまった後の写真、、こちらでご勘弁を。。
それにしても締付トルク→上側ボルト80N • m、下側ナット50N •m って弱くないか??
走行中ポロンっといかないのかね…不安だけどもプロの方に聞いたところ国産車はだいたいそんな感じみたい。
リアは積載用の強化スプリングを入れました。
バリアブルレート設計なので空荷の時もいい♪
ショックアブソーバーも色付きでこちらも青なので、フレームの錆止め塗装スプレーをする際に気を使いますね。。スプレー時にいちいちマスキングするのもどうかと思いますが黒になってしまってもね・・まあ後から考えてみますがコレはこれでよい感じ。

ということで、和製※ショックアブソーバーはドイツですが・・

Pシェ(苗を積載して泥々になって農道を走る)の誕生です!!

次はアース系を少しカスタム予定。純正マフラーが錆びて破れかけているので、ここも修理が必要。ここは部品の供給があるうちに純正新品に変更予定。

そして距離的にもウォーターポンプが怪しくなってくるので、ウォーターポンプでしょう。

あとは、タコメーターと水温計ですかね。欲しいよねこの2点だけは。。軽トラなんでデフォルトでついてないんで。※ありえないよねこの点は。。

ということで、今日はこの辺で終わりたいと思います。

最後までお付き合い頂き、ありがとうございました〜

農園主