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初夏に向かって

皆さん こんばんは

農園主です。

なんだか騒がしい人間の世とは裏腹に、惑星の呼吸に合わせた里の生き物たちは頗る順調です。

ここにきて、タガメちゃん達も徐々にギアを上げてきています。

4月12日の夜のタガメ。
大食漢で知られるタガメちゃん達も、冬眠明けから初夏の入りまでの期間は小さい生き物から食べ始め、徐々にギアを上げて行きます。産卵期の初夏に向けて自然にギアをシフトする感じで決して無茶食いはしません。

タガメという生き物は現在、日本の里山で非常に数を減らしている生物の一つです。

彼らが生きていける環境とは、

1)冬越しする場所がある ※タガメの場合は冬眠場所まで飛んで移動するので、産卵場所から3km以内に広葉樹の落ち葉等が豊富な湿り気のある山林がある事。

2)繁殖に適した豊富な餌が常に有る豊かな水辺があり、鳥や獣や人間から身を隠せる障害物(ストラクチャー)が存在する。

3)農薬(殺虫剤)の影響が無い。

が最低条件になってきます。

「昔はこんな生き物なんか田んぼにいっぱいいたのにねー」

古い人は口々に言います。

最近、めっきり数を減らしている絶滅危惧種にはある共通点があります。

それは、「ただのシンプルな水辺があるだけだと絶対に命を繋いでいけない。」

ということです。

ゲンゴロウでは、幼虫が生きていける通年で水が枯れずに残っている農薬のない環境に加え、産卵期にセリやオモダカなどの日本在来の水辺の植物が豊富にある事。越冬できる深めの水辺がある事と、蛹として上陸できる畔がある事です。ヘイケボタルも同じ。

タガメでは越冬できる山林と、大食漢を満たす豊かな水辺が有り、そこに農薬が無いこと。

タナゴでは、産卵に利用される淡水二枚貝が生きていることが必須で、しかも淡水二枚貝が子孫を残すための「幼生が寄生するヨシノボリなどの魚が生息している」ことが彼らが生きていける条件になってきます。

要するにその生き物だけでは決して命を繋いでいくことができず、他の生き物や、関連し合う環境が有ることが絶対的に必要なのです。

彼らが絶望的に数を減らしている原因が、この

『繋がりという持ちつ持たれつの世界の破壊と分断です』

これは果たして彼らだけの問題でしょうか?

人間には全く関係のない事なのでしょうか?

人間は絶滅危惧種に今後も入らないとでも言うのでしょうか?

彼らも数十年前までは、普通にその辺に存在する生物達でした。

でも今はどうでしょう? 気を抜いたら直ぐにでもこの地球上から消え去ろうとしているのです。

コウノトリだってそうです。少し前にこの日本から消え去ったのです。

謙虚に彼らに学ぶ事で、私たち人間がこの地球上から絶滅せずに未来を生き抜くヒントが得られるような気がしています。

今だからこそ、大きな目に見えている単位のものが、小さな目に見えない単位のもののただの集まりであることを腹の底から理解しないといけないタイミングなのではないでしょうか?

実は、我々の細胞というのはは、元は今の地球の原型であった、水の惑星 ティアマト 由来の「嫌気性 古細菌」でした。

太古のティアマトがとある惑星との衝突(接触)によって大きくその姿を変えてから台頭した光合成細菌によって、好気性に傾き始めた太古の地球で、嫌気性 古細菌が好気性に傾いた環境に順応しようとして「 好気性菌を自らの体内に取り込んだところから 」今の我々の細胞の進化は始まりました。

ミトコンドリアや葉緑体などの今の細胞内にある細胞小器官というのは、実はそうやって作られていったという歴史があるのです。

全く逆の特性を持った者同士が一つになって、生命が進化する・・

対極にある物(者)をバカにしてはいけません。

今、ここにある里の生き物達や田んぼに関わる全ての出来事だって、これからの未来への様々な気づきやヒントを運んでくれます。

田んぼやその周辺に落ちていることにも深い学びが溢れています。

皆さんも是非、私たちと一緒にこの素晴らしい田んぼという環境で学んでみませんか。

そこには、きっと皆さんにとってのタイムリーな気づきが存在します。

ネット上での検索やSNS等では決して手に入れることのできない、人生の大きな気づきを、一緒に現場で探しましょう。

ポイントは、ズバリ 『 実際に現場に出てみること』

頭の中だけ、画面の前だけでは気づかない、気づけない「キッカケ」っていうのが、現場には溢れています。

現場へ向かう移動の道中や、重い腰をあげるその一歩にも、色んな意味が含まれています。

『 行動することの重要性 』

是非、育農コースでお待ちしております。

※法人向けのプログラムについてもご相談承ります。

それではまた!

農園主